システム工学研究科の教育方針
システム工学研究科 システム工学専攻
ディプロマポリシー（学位授与の方針）
システム工学研究科では、近畿大学の建学の精神である「実学教育」と「人格の陶冶」に即し、人間と自然が共存できる持続可能な社会の構築に貢献できる能力や学識を持つ研究者や高度専門職業人としての技術者の育成を目的としています。
その目的を達成するため、修士（工学）及び博士（工学）の学位に対して以下の学修目標を定めています。
博士前期課程
- 1.
- 複雑化する技術課題に対して総合的な視点から多様な解決策を提言できる能力を身につけていること（課題解決力と総合力）。
- 2.
- 専攻分野における高度な専門性をもつ職業等に必要な能力を身につけていること（高度専門性）。
- 3.
- 工学分野の課題に、探求心と責任感及び倫理観をもって果敢にチャレンジし、国際的に活躍できる研究能力と指導力を身につけていること（グローバル活動力と人間性）。
博士後期課程
- 1.
- 主体的に研究活動を展開することにより、深奥を究める探求力と学際分野の課題を解決するに至る道筋を提案できる能力を身につけていること（課題解決力と総合力）。
- 2.
- 学術的意義・新規性・創造性に優れた研究を遂行でき、当該分野での学術研究の発展に大きく貢献し、応用的価値を与える能力を身につけていること（高度専門性）。
- 3.
- 自立して研究を推進する能力、国内外の当該分野でリーダーシップをとる高度な幅広い専門知識と崇高な工学的倫理性を身につけていること（グローバル活動力と人間性）。
以上の資質・能力を有するとともに、所定の年限在学し、システム工学研究科のカリキュラムポリシーに沿って設定された課程プログラムの授業科目を履修して、厳格な成績評価のもとに各課程が求める能力に関する所定の単位を修得し、かつ本研究科が行う論文の審査及び試験に合格することによって、目標として掲げた能力や学識を修めたことが認められる人に、博士前期課程では修士（工学）、博士後期課程では博士（工学）の学位を授与します。論文の審査は、別途定めた学位論文審査基準に沿って実施します。
カリキュラムポリシー（教育課程編成・実施の方針）
本研究科の教育課程は、ディプロマポリシーに即して、深化して細分化される科学技術を総合的にとらえるための能力と専門分野の高度な知識と技術の獲得と、国際的に通用するコミュニケーション能力および倫理観を涵養するカリキュラムで構成されています。なお、ディプロマポリシーに学修成果として定めた資質・能力と、カリキュラムとの連関は、カリキュラムマップで示しています。また、各科目の学修成果は、シラバスの項目〔成績評価方法および基準〕で定期試験、レポート、授業中の小テスト、プレゼンテーション、質疑応答、アクティブラーニング後のルーブリック評価などで評価することを示し、その評価方法についても明示しています。
博士前期課程
博士前期課程では、学士課程で得られた専門分野の知識をさらに発展させた専門科目6分野に加えて、基礎数理科学分野、国際・キャリア分野（技術者倫理）の共通基礎科目2分野、コース基礎分野、特修分野の横断科目2分野の10分野を編成して、分野横断的な教育・研究の指導を行います。
- 1.
- 所属するコースの専門科目に加え、国際・キャリア分野（技術者倫理）及び所属するコース以外のコース基礎分野あるいは特修分野の科目を履修して、従来の細分化された学問領域を超えた科学技術の総合力の獲得を図るプログラムを提供します。
- 2.
- 特別研究を通じて解析手法の修得やプレゼンテーション能力の向上を図り、学会等での研究成果発表の支援や、修士論文作成の指導を行います。
博士後期課程
博士後期課程では、特殊研究を通じて専門分野についての体系的知識や技術をさらに深めるとともに、主体的に研究活動を展開することにより、深奥を究める探究力と学際分野の課題を解決するに至る道筋を提案できる力を育成します。
- 1.
- 博士前期課程での専門分野についての体系的知識や技術をさらに深める「特殊研究」を行います。
- 2.
- 複数の領域を理解し、その知識を活用することにより、人間と自然が共存できる社会の構築に必要な多様な課題に立ち向かう能力の向上の育成に努めます。
- 3.
- 自立して解決策を国際的レベルで提言できる能力へと発展・育成されるように、博士論文の研究指導を行います。
アドミッションポリシー（入学者受入れ方針）
システム工学研究科では、高度な専門知識とともに広い視野に立った工学の方法と、国際性や倫理観などを修めるための教育プログラムを提供し、ディプロマポリシーで掲げた研究者や高度専門職業人としての技術者の育成を目指しています。
この育成を実現するため、次のような入学者を受け入れます。
- 1.
- 幅広い教養と実学としての工学分野の能力を発展・深化させたいと望む意欲のある人。
- 2.
- 人間と自然が共存できる社会の構築に寄与することを熱望して、高度の技術者・研究者を目指す人。
- 3.
- 複雑化する工学的課題に果敢にチャレンジし、探求能力を高めて、グローバルにしかもリーダーとして活躍したい人。
入学者選抜の基本方針
システム工学研究科では上記に示す方針に基づき、多様な入試制度を設けています。
博士前期課程
- 1.
- 学内推薦入学選考では、学士課程で専攻分野の基礎知識や技能を一定以上の優れた水準で修得し、高度な研究能力と社会の要請に対応できる応用力とを修得する意欲に溢れた人を選抜します。本学独自の口頭試問を行い、この結果と学部成績を総合的に評価して入学者選抜を実施します。
- 2.
- 学内入学選考では、学士課程で専攻分野の基礎知識や技能を一定以上の水準で修得し、高度な研究能力と社会の要請に対応できる応用力とを修得する意欲に溢れた人を選抜します。本学独自の学力試験及び口頭試問を行い、これらの結果と学部成績を総合的に評価して入学者選抜を実施します。
- 3.
- 一般入学選考では、学士課程における専門知識を十分身につけ、高度な研究能力と社会の要請に対応できる応用力とを修得する意欲に溢れた人を選抜します。本学独自の学力試験及び口頭試問を行い、これらの結果を総合的に評価して入学者選抜を実施します。
- 4.
- 社会人入学選考では、在職経験によって培った知識及び技術をさらに深化させ、高度な研究能力と社会の要請に対応できる総合的な応用力とを修得する意欲に溢れた人を選抜します。本学独自の口頭試問を行い、この結果と出願時の提出書類を総合的に評価して入学者選抜を実施します。
- 5.
- 外国人留学生入試では、学士課程修了者と同等な専門知識を有し、当研究科で必要な最低限のコミュニケーション能力をもち、高度な研究能力と社会の要請に対応できる応用力とを修得する意欲に溢れた人を選抜します。語学の学力評価に関する外部資格検定試験の活用と外国語、専門科目の記述試験、口頭試問及び書類審査を行い、これらの結果を総合的に評価して入学者選抜を実施します。
博士後期課程
- 1.
- 一般入学選考では、博士前期課程における専門知識と研究能力を十分身につけ、先端科学技術を主体的に修得する意欲と、新しい研究分野を開拓する意欲、高度な専門的業務に必要な学修に取り組む意欲に溢れた人を選抜します。本学独自の学力試験及び口頭試問を行い、これらの結果を総合的に評価して入学者選抜を実施します。
- 2.
- 社会人入学選考では、在職経験を有する者で、博士前期課程における最低限の専門知識と研究能力を十分身につけており、先端科学技術を主体的に修得する意欲と、新しい研究分野を開拓する意欲、高度な専門的業務に必要な学修に取り組む意欲に溢れた人を選抜します。本学独自の口頭試問を行い、この結果と出願時の提出書類を総合的に評価して入学者選抜を実施します。
- 3.
- 外国人留学生入試では、博士前期課程修了者と同等な専門知識と研究能力を有し、当研究科で必要な最低限のコミュニケーション能力をもち、先端科学技術を主体的に修得する意欲と、新しい研究分野を開拓する意欲、高度な専門的業務に必要な学修に取り組む意欲に溢れた人を選抜します。語学の学力評価に関する外部資格検定試験の活用と外国語の記述試験、口頭試問及び書類審査を行い、これらの結果を総合的に評価して入学者選抜を実施します。