工学のオモシロさを皆さんにお届けします!! てくたまラジオ近大工学部潜入レポート!! 全6回シリーズ

ワクワク

2018年度第2回

大窪シゲキの9ジラジ ~てくたまラジオ近畿大学工学部潜入レポート~ 2018年7月12日(木)21:10~放送 第2回 機械工学科の旗手 稔先生の研究室に潜入!!

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ここが研究室ですか!?!?いっぱい試料や試験機がありますね~!!

Q 旗手先生はどんな研究をされてるんですか?

A 鉄系鋳造材料の特性を研究しています。

「ちゅうぞう」って人の名前じゃないですよね!?!?

違います!(笑) 複雑な形状のモノの鋳型(いがた)を作って、そこに溶けた金属を流し込めば、鋳造になります!

Q 何か鋳造で造られた有名なモノってありますか?

A 例えば奈良の大仏です!

え~!! 大きいので8段に分けてちょっとずつ造られています。あんあ大きくて、複雑なものが鋳造で造られてるんですね!! でも奈良時代からある技術が、今まで続いてるってすごいですよね!

私もそこに魅力を感じています! 今ある飛行機とか自動車にも必ずこの技術が使われています。 簡単で便利な技術だから残ったんだと思います。

へぇ~! すごく便利ですね!

これからの未来、どんな風にその技術が使われていくんでしょうか?

A これからは、複雑なモノを造るというだけでなく、何か特性を加えると、いろいろな活用の可能性が出てきます!

Q 具体的に、どんな特性なんですか!?!?

A 例えば、私が研究しているのは、低熱膨張です。 鉄って熱を加えると必ず伸びますが、「低熱膨張」の特性を使ってなるべく金属を伸びないようにすると、複雑なモノだけでなく、精密機械にも使えます!

特性は「隠し味」みたいなもんですね。 すごい! 鉄っていうと一括りでまとめてたんですけど・・・ 料理と一緒で、鉄も「隠し味」で変わるんですね!?!?

そうなんです。今年は何を隠し味にしようかって学生と相談しながら、研究するのは面白いですよ(笑)

こちらはブラスバンドの語源の黄銅(Brass)製風鈴です。

ここに鉄でできた風鈴があるんですけど、これは音が響くように造られているんですか??

Q 鉄ってホントに世の中にとって大切ですね~。今後、鉄の信頼性を高めるためにどんな研究をしたいですか?

A そうです! でも、もし車の部品なら、音が響けば困りますよね?「隠し味」を加えて、固まる時の冷やし方を工夫して音が響かないようにします。

絶対に漏れちゃいけないものを完璧なる鉄で囲いたいってことですね~!

A 夢は壊れない材料を造りたいんです! でも、そのためには材料の限界を見るために、壊さないといけない。なので毎日、破壊ばっかりしてますね(笑) 将来的には原子力発電所の核燃料の廃棄物を、収納する容器を実用化したいですね!

Q 最後に皆さんにメッセージをお願いします!

A 皆さんのおしいさん、お父さんの時代から日本は工業立国でした。皆さんも鉄、機械に限らず、工学系を学んで、さらに工業立国が続くようにと、希望に夢を描いてる人募集中です!

機械工学科 4年 岡田 海さん 広島県立総合技術高校出身

研究室でオモシロい研究をしている学生を発見!!

Q どうして旗手先生のゼミを選んだんですか? A 鉄は自動車や電車、家電製品などいろんな製品につかわれていて、この社会の基盤となる鉄を研究することによって社会に貢献できると思ったからです!

Q 「鉄」の面白さってどんなところですか? A 鋳鉄に配合する元素によって異なる性質を持つところです。

Q 将来の夢を教えてください。 A 製鉄会社に勤めて、鉄の研究をしたいと考えています。

Q 最後に10代のリスナーにメッセージを! A 中高生の皆さんは、今どのようなことに興味や関心を持っていますか?大学では「なぜ?」とか「どうして?」とか、疑問がとても大切です。どのようなことにも疑問を持って生活することで、新たな発見があるかもしれません。

次回は建築学科に潜入!お楽しみに!