工学のオモシロさを皆さんにお届けします!! てくたまラジオ近大工学部潜入レポート!! 全6回シリーズ

てくたまラジオ近畿大 学工学部潜入レポート

第2回 情報学科の荻原昭夫先生の研究室に潜入!!

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今回は情報学科の荻原昭夫先生の研究室に潜入します!

Q.ズバリ!先生はどんな研究をしているんですか?

目に見えない「音」を見るための研究をしています。

Q.音が見えるってどういうことなんですか?

コンピュータを使って分析することで、CGで画面上に音を表示することを考えています。

Q.音符を描くってことなんですか?

※オーケストラの各楽器の音の強弱を色の明滅でシミュレーションしたもの

そうではなく、音が空間のどのあたりに存在するかを映像で見せるシステムをつくろうとしています。

Q.音が見えることは、どんなことに役立ちますか?

最近では、ホームシアターなどで家でもサラウンド音響が広く使われるようになってきましたが、間取りや家具の配置で音の反響が変わるので、スピーカーの設置場所を調整する必要があります。音の可視化が実現すれば、簡単にベストなサラウンド音響を楽しむことに役立ちます。

なるほど。そもそも、サラウンドってどういうことなんですか?

工学部・広島キャンパス内情報教育センタースタジオ「9.2ch音響システム」

映画館で「音が動いている」ことに気づいていますか。例えば、映像で飛行機が右から左に抜ける時に、音も右から左に動きます。これがサラウンド音響なんです。

Q.じゃあ、映画館ではたくさんのスピーカーが使われているんですか?

小さな映画館でも20個、大きな映画館では40~50個のスピーカーが客席を囲んでいます。

q.ホームシアターでも、スピーカーをここに置いたらいいですよというのがわかりやすくなる?

その通りです。映像をより楽しめるようなベストな音響で映画を見ることができると思います。

他にも、ゲームや携帯型音楽プレイヤーにもサラウンドは使われているんですか?

イヤホンのように左右の音だけでもサラウンドっぽいものをつくれます。スマートフォンやゲーム機にサラウンドモードがあるので、そこを調整すると音の広がりが出るはずです。

より入り込めるんですね!

Q.先生の中ではどれくらいの年数で音を可視化する研究は完成すると思っていますか?

5~10年の間には完成させたいと思っています

Q.先生の研究でどんな楽しい未来が訪れると思いますか?

より良い音を楽しめる音響環境の中で成長することによって、音に対する感性の高い人が増えると思います。それが、素晴らしい音楽コンテンツを提供する音楽アーティストや音響エンジニアの育成につながると思います!

先生は、中高校生の頃から、音に興味があったんですか?

音楽が好きで、高校の時は放送部に入って、放送機器を扱う裏方をやっていました。そこから、コンピュータで音を加工したり分析したりすることに興味を持ったんですね。

Q.じゃあ、毎日楽しいんじゃないですか?

「楽しい」が長続きするコツ!!皆さんも楽しいと思えることを学べる大学に進んでくれるといいかと思います。

僕も先生の研究室に入りたい!

Q.最後に、10代にメッセージをお願いします!

DJが普段自分では聞かないような曲を勧めてくれるのでラジオでいろいろな音楽を聴くのはオススメ!必ず新しい発見があり、「音」に対する興味や関心が高まるはずです。

次回は建築学科に潜入します。