教員紹介
- 松久 和彦
- 教授/法学研究科長
所属 |
法学部 法律学科 法学研究科 |
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学位 | 博士(法学) |
専門 | 民法 |
ジャンル | 法律/仕事とくらし |
コメント | 民法の中でも、家族に関する法制度(家族法)を研究しています。特に、夫婦の財産関係について、ヨーロッパの法制度を参考に検討しています。また、子どもをめぐる争いにも関心があります。 |
リサーチマップ | https://researchmap.jp/matsuhisa-kindai |
研究中のテーマ
夫婦の財産関係に関する法制度について、特に、ドイツの法制度との比較研究をしています。専業主婦が多数を占めていた時代から共稼ぎ夫婦が一般的な社会になりました。このような社会の変化の中でどのような法制度が必要なのか研究しています。最近では、ドイツに限らず、ヨーロッパでの私法(民法・国際私法)の統一の動向にも興味があります。
最近の研究業績
- 「ドイツにおける婚姻財産制の立法論的検討」
- 「子の連れ去りと不法行為責任(東京地判令4・3・25)」
- 「婚姻費用分担の審判と父子関係の存否」
- 「相続預金と財産分与の関係(民法768条)」
- 「不貞の相手方に対する離婚慰謝料請求の可否(最三小判2019(平成31)年2月19日民集73巻2号187頁)」
- 「民法—判例回顧と展望 2022」
- 「家族裁判例の動向」
- 「養育費履行確保へ向けた公的支援」
- 「家事裁判例紹介 超過教育費と婚姻費用分担額の算定[東京高裁令和2.10.2決定]」
- 「夫婦同氏制と憲法適合性-違憲判断をした渡邉裁判官の意見」
ゼミナール
ゼミでは、講義で学んだ民法の知識を基に、報告、討論を行います。
取り上げるテーマは、主に、民法に規定されている親族・相続に関するものですが、民法の財産法分野や手続法(民事訴訟法、家事事件手続法)、さらには戸籍法などの法律も密接に関連しています。取り扱う法律は広くなりますが、身構える必要はありません。ゼミを通じて、学んでいただければと思います。
ゼミでの報告や議論を通じて、広く家族法の知識を得てもらいたいですが、併せてプレゼンテーション能力、法的問題の考え方、処理の仕方を身につけていくことも目的としています。具体的には、いかに相手が理解しやすい資料を期日までに作成することができるか、わかりすい表現を使って説明することが出来るか、自分の意見を論理的に構成できるか、相手の意見を聞き、論理的に分析することができるか、などが挙げられます。
ゼミは、講義と異なり、比較的少ない人数で行われます。担当教員が全てを指示し、場を仕切るのではなく、みなさんと一緒に作っていくものだと考えています。勉強以外の活動も含め、希望・要望は遠慮なく仰ってください。
学歴/経歴
経歴
-
2011年4月 - 2016年3月
香川大学 連合法務研究科 准教授 -
2009年4月 - 2011年3月
沖縄大学 法経学部 専任講師
研究活動情報
研究分野
- 人文・社会, 民事法学
論文
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ドイツにおける婚姻財産制の立法論的検討
松久和彦
潮見佳男先生追悼論文集(家族法)刊行委員会 編 家族法学の現在と未来 67-88 2024年9月 -
不貞の相手方に対する離婚慰謝料請求の可否(最三小判2019(平成31)年2月19日民集73巻2号187頁)
松久和彦
ジェンダー法学会 編、編集代表 二宮周平・後藤弘子『ジェンダー視点で読み解く重要判例40』(日本加除出版、2023年) 110-118 2023年11月 [査読有り] [招待有り] -
養育費履行確保へ向けた公的支援
松久和彦
子どもの権利保障と親の離婚 151-179 2023年3月
書籍等出版物
- 家族法〔第3版〕 , 松久和彦 , 第11章 相続人と相続分 , 第11章 相続人と相続分 , 2023年10月
- 民法判例百選Ⅲ -- 親族・相続 第3版 , 大村, 敦志; 沖野, 眞已 , 10.夫の所得と共有財産 , 10.夫の所得と共有財産 , 有斐閣 , 2023年2月
- 逐条ガイド相続法 : 民法882条-1050条 , 本山, 敦; 青竹, 美佳; 梅澤, 彩; 遠藤, 隆幸; 大島, 梨沙; 佐々木, 健; 羽生, 香織; 水野, 貴浩; 松久, 和彦; 宮本, 誠子 , 第7章遺言第1節総則・第2節遺言の方式 , 第7章遺言第1節総則・第2節遺言の方式 , 日本加除出版 , 2022年11月
講演・口頭発表等
- ヨーロッパにおける夫婦財産制の新展開 , 松久和彦 , 日本私法学会第80回大会個別報告 , 2016年10月8日
- ヨーロッパ共通原則(CEFL報告書) , 松久和彦 , 家族法改正研究会第8回シンポジウム , 2014年11月
- 比較夫婦財産法~ヨーロッパを中心に~ , 松久和彦 , 家族法改正研究会第6回シンポジウム , 2013年11月
MISC
- 子の連れ去りと不法行為責任(東京地判令4・3・25) , 松久和彦 , 民事判例 , 28 , 106 , 109 , 2024年6月
- 婚姻費用分担の審判と父子関係の存否 , 松久和彦 , 民商法雑誌 , 160 , 1 , 167 , 172 , 2024年5月
- 相続預金と財産分与の関係(民法768条) , 松久和彦 , 金融・商事判例増刊号「相続判例の分析と展開Ⅱ」 , 1686 , 36 , 39 , 2024年3月
受賞
- 2010年5月, 第11回尾中郁夫・家族法新人奨励賞
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 家族形態の多様化と基礎的財産制の再構築 , 近畿大学
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 親の別居・離婚における子の権利保障システムの構築 , 立命館大学
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 婚姻における財産関係の多国間比較研究 , 近畿大学