生命科学科
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学科・コース紹介
体系的に「生命科学」を学ぶ
新しい癌治療薬の開発に対するノーベル賞の受賞をはじめとして、新聞を開けば毎日のように生命科学分野の発見や成果が報道されています。このように生命科学は現在、目覚ましい発展を遂げている分野の一つです。生命科学科は、「ゲノムから環境まで“生命”の全体像を解き明かす」という理念の下に発足した学科で、東大阪キャンパスで生命科学を体系的に学べる唯一の学科です。(1)生命体を構成する物質の性質やその作動原理、(2)生命体をとりまく環境と生体応答システム、(3)医薬応用の観点から考える生命科学、これら3つを学習の柱として、ゲノムから環境や生命倫理までの幅広い分野を網羅しています。
基礎医学から環境までの 幅広い分野の教養人を育成
生命科学科は、ヒトに主体を置いて、生命のしくみや生命を取り巻く環境に関する知識を習得し、生命を総合的に捉え、習得した知識や基礎技術を正しく応用できる人材の育成をめざしています。開講科目には、解剖生理学・神経科学・薬理学・病理学・公衆衛生学・医学概論などの基礎医学科目も含まれており、人間を中心にした生命科学の講義体系となっています。また1~3年次の各学年で実習科目があり、生命科学に関連する実験技術の理解と習得をめざします。バイオ技術者資格試験対策など各種資格取得へのサポート体制も整っており、単位修得で「食品衛生管理者」の資格が得られることも特長です。
カリキュラム
生命と環境を深く理解し、バイオテクノロジーの最先端技術を学びます
生物学と化学をコア科目として、実習重視のカリキュラムを組んでいます。コア科目の基礎を1年次、ライフサイエンスの基礎を2年次、ライフサイエンスの応用と環境に関する高度な内容を3年次に学習します。学習の成果は4年次に卒業研究として結実します。
学びのSTEP
専門科目 | 1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 |
---|---|---|---|---|
必修科目 | 生命科学序論[2] 化学実験[3] 生物学実験[3] |
生命科学実験[3] 環境科学実験[3] 生命科学演習[1] |
分子生物学実験[3] 細胞生物学実験[3] 卒業研究ゼミナール[1] |
卒業研究[8] |
選択科目 | 一般化学[2] 有機化学[2] 生化学[2] 生命科学数理演習[2] |
代謝生化学[2] 生物有機化学[2] 分子生物学[2] 機器分析化学[2] 医学概論[2] 解剖生理学[2] 生命科学英語[1] 微生物学[2] 細胞生物学[2] 分析化学[2] 遺伝子工学[2] 生物統計学[2] |
生物物理化学[2] 発生生物学[2] 食品衛生学[2] ゲノム解析[2] 免疫生物学[2] 神経科学[2] 食品化学[2] 薬理学[2] 公衆衛生学[2] 生命倫理[2] 病理学[2] 内分泌学[2] バイオインフォマティクス[2] |
栄養学[2] 分子遺伝病態学[2] 医療情報学[2] 生命科学ゼミナールI,II[2] 生命科学コミュニケーション[1] |
アドバンストリサーチ[1] バイオ・環境計測技術演習[1] 社会奉仕実習[1] |
- [ ]内の数字は単位数
Pick up授業
ゲノム解析
遺伝子異常の種類や疾患発症のメカニズムを理解するとともに、それらの異常を解析する方法を原理から応用まで学びます。
環境科学実験
環境中の化学物質を分析するために必要となる機器分析の原理と操作法を学びます。また、環境や食品の衛生管理に重要である微生物のさまざまな検査法を習得します。
生命倫理
技術の進展により、生命科学分野においても直接命に携わる機会が増加。科学技術力を行使する際の倫理観を培うことを重要と認識し、生命倫理を学びます。
医学概論
日常生活で重要な「医学」について、知っておくべき主な症状と代表的疾患を取り上げます。医療の歴史、法律、制度なども含めて、医療全般について総合的に学ぶことを目標としています。
食品化学
食品を構成する成分の化学的な性質を身につけ、それらの成分の化学的・物理的変化について学びます。さらに、近年注目されている食品の機能性や、食の安全性についての知識なども学習します。
アドバンストリサーチ
2年次の早期に最先端の研究体験ができます。自分が興味を持てる分野を発見し、座学では十分に実感できない実際の研究・実験に必要な技術に触れることを目的としたプログラムです。
カリキュラムの特色
- 環境から生命倫理まで、幅広く総合的に学習
- 各種の資格認定あるいは受験資格の取得が可能
- 科学的分析力や考察力を実践的に習得する、「卒業研究」
3つのポイント
1.医薬を経験しているスタッフ陣
教員の半数以上が医学と薬学の教育と研究にかかわり、人間の生命を深く勉強してきた経歴があります。医学・薬学系の講義科目も充実しています。
2.3つの柱で生命科学の体系的学習をサポート
(1)生命体を構成する物質の性質やその作動原理、(2)生命体をとりまく環境と生体応答システム、(3)医薬応用の観点から考える生命科学、これら3つを学習の柱として、生命科学を基礎から応用まで幅広く学べます。
3.大学院で遺伝カウンセラーの養成
近年、ニーズが高くなっている遺伝医療の専門家である認定遺伝カウンセラーを養成するための専門コースを設けています。
進路
医薬・食品・環境など、幅広い生命科学分野で活躍
現代において「生命科学」は進歩が著しく、社会的な関心も高い分野の1つであり、生命科学分野の事業に取り組む企業は増加の一途をたどります。生命科学科を卒業後は、製薬・化粧品・食品などの製造業はもちろん、環境・医療・情報通信系など、多彩なジャンルで活躍することができます。また、公務員や教員のほか、近畿大学大学院や国公立大学の大学院(大阪大学大学院、京都大学大学院など)に進学する卒業生も年々多くなってきています。また「遺伝カウンセラー」は次世代高度医療が求めるパーソナル医療に不可欠な存在です。近畿大学では生命科学科を母体として、生命科学科教員が最新の遺伝子科学の実験や講義を担当し、遺伝カウンセラーとして類まれなる人材を育て上げてきました。修了生たちは新しい医療のパイオニアとして全国有数の医療現場にて活躍し高く評価されています。
卒業生の主な進路
主な就職・進学先 | |
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製造業 | ノエビア/テルモ/三栄源エフ・エフ・アイ/日本発條/本田技研工業/YKKAP/ロッテ |
情報通信業 電気・ガス・水道 |
西日本電信電話/NTTデータグループ/富士ソフト/Sky/エヌ・ティ・ティ・データ関西/大阪ガスネットワーク |
卸売・小売業 | シャープマーケティングジャパン/ユアサ商事/大塚商会/ファミリーマート/オリックス銀行/住友生命保険 |
医療・福祉 サービス業 |
新日本科学PPD/大阪中河内農業協同組合/綜合警備保障 |
公務員・教員 | 堺市役所/東大阪市役所/奈良市役所/東京都教育委員会/大阪市教育委員会/奈良県教育委員会 |
大学院進学 | 近畿大学大学院/京都大学大学院/大阪大学大学院/神戸大学大学院/九州大学大学院/京都府立医科大学大学院/奈良先端科学技術大学院大学 |
※令和4年度(2022年度)、令和5年度(2023年度)卒業生実績
業種別進路先
※2023年度卒実績
資格
所定の単位修得で取得できる資格
食品衛生管理者/食品衛生監視員/高等学校教諭一種免許状(理科)/中学校教諭一種免許状(理科)
理工学部共通
ITパスポート/基本情報技術者/図書館司書
関連の深い資格・検定
バイオ技術者(上級・中級)/環境計量士/放射線取扱主任者(第1種・第2種)/危険物取扱者/バイオインフォマティクス技術者/エックス線作業主任者 など