OB・OG VOICE
卒業生・修了生はこんなところで活躍しています
自信と誇りをもって社会を支える
理学科 数学コース
追手門学院中・高等学校 勤務
高校で数学を教えています。教えるだけでなく、学校運営を担う一人としてさまざまな仕事を行っています。やりがいは、やはり生徒との関わり。授業や教え方がわかりやすいと言われた時が一番うれしいです。理学科数学コースで数学に特化して学んだことは、教える立場としての知識が徹底されているという点でとても役に立っています。また、他学年に教えにいく講義などを通して学んだ、プレゼンテーションのコツや相手にわかるように伝える工夫をするといった経験は、授業の構成を考える際や人と対話する場面で役に立っています。今後は、確かな授業力を培うだけでなく、教育へのさらなる理解を深めていきたいと考えています。また、生徒や他の教職員、保護者など他者から信頼されるだけでなく、私自身が自分を信頼するために学び続ける姿勢を常に持ち、今の自分をさらにアップデートしていきたいです。後輩のみなさんにも、自分の芯を持ち、自信をもって社会に飛び込んでほしいと思います。
西林 亜味さん
理学科数学コース 2024年3月卒業
理学科 物理学コース
大阪大学大学院理学研究科
附属フォアフロント研究センター 勤務
物性理論の研究を行っています。主にコンピュータによるシミュレーションを駆使したアプローチを専門としており、最近は、強く相互作用し合う電子がたくさん集まった系の性質を効率よく計算する手法の開発を行っています。物理学コースで学ぶことができる、立場や見方が変化しても変わることのない、ものの本質を追い求める姿勢は、物理学分野以外のさまざまな問題を考えるうえでも大切です。なぜなら、日常の些細なことから社会一般の事柄まで、その思考プロセスの適用範囲は非常に広いからです。後輩に伝えたいのは、自分が所属している学部・学科で学ぶことができる学問分野の“姿勢”を意識して勉強してほしいということです。一つの学問分野における、物事のとらえ方や問題解決の際の基本的な姿勢を身につけられれば、将来どのような課題に取り組む際にも強力な武器になります。恩師である物理学コースの先生方のように、世界に通用するような研究実績を数多く出すことが今後の目標です。
水野 竜太さん
理学科物理学コース 2014年3月卒業
理学科 化学コース
国立研究開発法人産業技術総合研究所 勤務
熱伝導率計測技術に関する研究を行っています。具体的には、計測技術の現状やニーズを調査し、今後世の中で必要となる計測技術の開発です。開発中の計測技術が未来の産業を下支えすると思うとやりがいを感じます。仕事では、社会のニーズやその分野のこれまでの経緯の調査を行いますが、文献の調べ方、読み方など学生時代の経験が役立っています。また報告会の際の発表資料の作成方法や発表の仕方などにも、学生時代の経験が生かされています。後輩のみなさんへのアドバイスは、本を読むことが大切ということ。本を読むことで新たな知識を得られるだけでなく、レポートや発表資料を作成する際、文章の表現方法や話の流れの作り方の参考になり、いずれ役立つときが来ると思います。これらは一朝一夕に身につくものではないので、本を読み続けることを心がけてほしいです。私の今後の目標は、産業を支え、社会に役立つような計測技術の開発。「この分野の計測ならこの人」と思ってもらえるような研究者になりたいです。
辰巳 翔一さん
理学科化学コース 2022年3月卒業
総合理工学研究科 理学専攻 2024年3月修了
生命科学科
テルモ株式会社 勤務
私が現在行っている業務は資材調達です。資材調達の仕事は、品質面・コスト面・納品の量や時期すべてがベストでなくてはなりません。実は配属されるまで資材調達という仕事の存在を意識したことがありませんでしたが、自分が調達に関わった製品が製造され世に出る時はやりがいを感じます。仕事は自分が動かなければ何も動きません。自身を律しスケジュール管理を行うことは、学生時代の研究活動と通ずるものがあると思います。何気ない毎日の生活のなかでも、すべてのサービス・ものには多くの人が関わっています。そこに目を向けてみれば、自分のやりたいことや興味のあることが見つかるかもしれません。今の目標は、自分自身が納得のいく毎日を送ることです。将来振り返った時に、よかったと思える日々を生きていきたいと思っています。
布澤 彩楓さん
生命科学科 2023年3月卒業
応用化学科
株式会社資生堂 勤務
化粧品の充填・仕上げ工程といった生産プロセスの管理者になることをめざして、製品の品質向上やプロセスの効率化に取り組んでいます。自分が関わった製品が、身近な人や世界中のお客様の手元に届いて喜ばれているのを知るたびに、自分の仕事が誰かの生活を豊かにしていることを実感できやりがいを感じます。仕事では、学生時代に学んだ化学の基礎知識はもちろん、実験を通して身につけた分析や考察のスキルが役立っています。また、チームで実験や課題に取り組んだ経験が、職場でのコミュニケーションはもちろん、連携して工程の最適化を推進していくことに生かされています。今はまだ先輩方に助けていただくことが多いですが、これから経験を積み重ねて一つひとつの工程を深く理解し、自分で判断し行動できる力を養いたいです。いずれは周りから信頼される存在となり、支えてくださった先輩方に仕事で恩返しができるように成長していきたいです。
村井 涼華さん
応用化学科 2024年3月卒業
機械工学科
株式会社SUBARU 勤務
自動車のパワートレインの冷却設計を担当しています。具体的には、エンジンを冷やすラジエーターやハイブリッド用バッテリーの冷却ダクトの設計です。自分が携わったクルマがCMに登場したり、乗っているお客様の笑顔を街中で見るとやりがいを感じます。責任も重いぶん、開発を終えたときの達成感は格別です。機械工学科の『自動車工学』の講義を通して幅広い自動車の知識を得られたことは、日々発生する開発車の不具合解決に役立っています。また、学生時代は自動車技術研究会に所属し、学生フォーミュラに参加していました。そこでゼロから自動車を製作する中で、論理的思考力や状況把握力が身につきました。特に、CADで自動車を設計し、自ら製作して図面と現物の違いを体感した経験は貴重で、「現地・現物」の重要性とものづくりの難しさを学びました。このように全力で取り組んだ結果、夢であった完成車メーカーで働くことができています。皆さんも好きなことを見つけ、全力で取り組んでください。
池田 琢磨さん
機械工学科 知能機械システムコース 2024年3月卒業
電気電子通信工学科
西日本電信電話株式会社 勤務
現在、情報・通信分野の企業で、セキュリティ関連の業務をしています。主に運用業務に携わっており、サイバー攻撃のリスクを減らし、業務の継続性を支えることにやりがいを感じています。仕事では、論理的に分析し、セキュリティ問題に対しての解決策を導き出す能力が求められます。そのため、学生時代に研究で培った論理的思考力が非常に役立っています。後輩のみなさんに伝えたいのは、講義や研究での専門知識の習得以外にも多くの経験を積んで、自身の視野を広げるように心がけながら、貴重な学生時代を過ごしてほしいということです。対人コミュニケーション能力や問題解決能力、柔軟な思考力など、学内外で得られるさまざまなスキルが仕事をするうえではとても重要であると、社会に出て日々感じているからです。私の今後の目標は、さらに経験を積み新たな知識を身につけ、セキュリティコンサルタントの資格を取得することです。
安好 祐哉さん
電気電子工学科(現:電気電子通信工学科) 2019年3月卒業
総合理工学研究科 エレクトロニクス系工学専攻 2021年3月修了
社会環境工学科
近畿日本鉄道株式会社 勤務
線路や線路周辺の土木構造物の維持管理を行っています。鉄道会社の仕事といえば施主側のイメージがあると思いますが、それだけではなく自分たちで線路構造物の補修なども行います。私たちの仕事は安全が何よりも大切。列車が定刻通り安全に運行する「あたりまえ」を支えるやりがいのあるものです。仕事で用いる知識や技術は、大学で学ぶことよりさらに高度で新たな知識や技術の習得が必要ですが、根幹は大学で学ぶ基礎から成り立っており、内容の理解に非常に役立っています。また、大学院では研究を進めるにあたってさまざまな人と関わり、学会発表で地方を訪れた経験が視野を広げてくれました。仕事で採用担当をしていた時、優秀だなと思った学生の多くは豊富な経験値を持っていました。勉学や研究はもちろん、時間のある学生のうちに、部活動や趣味など積極的に経験値を積んでいってください。私もいろいろな経験を積みながら成長し、鉄道従事者として日々の安全輸送を守っていきたいと思います。
裏 泰樹さん
社会環境工学科 2016年3月卒業
総合理工学研究科 環境系工学専攻 2018年3月修了