近大理工通信

令和7年度 近大理工通信(第5号)

令和7年10月8日発行

ヘッドライン

第26回数学コンテストを開催

第26回数学コンテストを開催
 2024年11月3日に第26回数学コンテストを開催しました。近畿大学数学コンテストは1999年以来、25年以上に渡り開催されている人気の数学イベントで、毎年11月3日に開催されています。参加資格は特になく、数学を愛する中学生、高校生、大学生、大学院生、社会人、一般の方々が、出題される数学の問題に5時間をかけて挑みます。今回も全国から100名以上の参加者が集まり、その解答を競いました。問題は複数問出題されます。問題の難易度によってポイントが違います。参加者は解答する問題を自由に3問選べるため、ポイントは低めでも確実に解ける問題を選んだり、自分の好きな分野の問題を選んだり、あるいは入賞を目指して高得点の難問に挑戦したりと、戦略もさまざまです。多くの参加者が真剣に問題に取り組み、あっという間に5時間の解答時間が過ぎてしまいます。解答作成の後は、休憩を挟んで問題の解説が行われました。この間、出題者は採点作業に追われていますが、その際に予想外のエレガントな解答に驚くこともあります。最後は優秀者への表彰が行われました。今回は4名の方が優秀賞を、2名の方が最優秀賞を受賞されました。多くの参加者に支えられ、今回も盛況な数学コンテストとなりました。

 今年度の数学コンテストは2025年11月3日(月・祝)に開催予定です。皆様のご参加をお待ちしています。
数学コンテストHPはこちら
https://www.math.kindai.ac.jp/about/kindai_mathematics_contest.html
 

(理学科数学コース 井原 健太郎)

第16回大気バイオエアロゾルシンポジウムを開催

牧輝弥教授(生命科学科)が主宰者として、第16回大気バイオエアロゾルシンポジウムを開催しました。
2025年2月22日(土)、23日(日)に近畿大学C館102教室で行われました。
バイオエアロゾル研究会代表の岩坂泰信先生による開会挨拶でスタートし、韓国から招待した金潤信先生の特別講演を開催しました。
また、慶応義塾大学、東京農業大学、筑波大学、福井工業大学、大阪医科薬科大学などから参加した学生の活気ある発表もありました。
全国から80名近い参加者が集い、第16回大気バイオエアロゾルシンポジウムが大盛況で幕を閉じました。

第16回大気バイオエアロゾルシンポジウム参加者まとめ
1日目:参加者 75名
2日目:参加者 61名
発表者:28名

(生命科学科 木下善仁)

ICT活用による国際的修士育成プロジェクト2024:世界がキャンパス!!

図1 インターナショナルキャンパスツアー
図1 インターナショナルキャンパスツアー
図2 青年海外協力隊員とのZoom交流
図2 青年海外協力隊員とのZoom交流
図3 化学実験の安全教育を目的とした短編YouTube教材
図3 化学実験の安全教育を目的とした短編YouTube教材

近畿大学教育改革・学生支援プロジェクト「ICT活用による国際的修士育成プロジェクト」(応用化学科教授 今井喜胤・エネルギー物質学科教授 中井英隆)において、物質系工学専攻の学生を対象に、ICT活用による国際的修士育成プロジェクト2024:世界がキャンパスを、2023年度に引き続き実施しました。
本プロジェクトチームは、2021-2022年度、教養・基礎教育部門の荒木瑞夫教授、照井雅子准教授、吉田諭史講師、三木浩平講師に御協力いただいた「国際的学士・修士育成のための国際横断グローバルプロジェクト:世界がキャンパス」プロジェクトを実施しています。
2024年度においては、さまざまな取り組みを通じて教育効果と国際的交流の推進を実現しました。まず、5月に、タイ(Prince of Songkla University, Pattani Campus)の高校生と教員を対象に、本学学生と協働してインターナショナルキャンパスツアーを実施しました(図1)。学生にとっては日頃の英語学習成果を試す場となり、異文化交流を通じてグローバルな視野を養う機会となりました。
さらに9月に、私立大学情報教育協会の教育イノベーション大会において、「ICT活用による国際的修士育成プロジェクト:世界がキャンパス」と題した口頭発表を行い、ICTを用いたリアルタイム国際交流の実践が高い評価を得ました。加えて、国内外の専門家を招いた課外セミナーも積極的に展開しました。
10月には北海道大学の長田裕也氏による「自動合成ロボットと情報科学を活用した有機合成化学研究」の講演を開催し、遠隔操作による実演を通じて未来型研究の一端を体感しました。同月には青年海外協力隊員小原 瑠夏氏(青年海外協力隊:ウズベキスタン赴任中)とのZoom交流を実施し、学生に現地活動の臨場感を伝えることができました(図2)。
12月には東京科学大学の畠山歓氏による「生成AIと化学研究」に関するオンライン講演を行い、国際的研究動向に触れる場を提供しました。
さらに2月には住化分析センターの協力を得て、化学実験に関わる危険をVRで体験する特別安全講義を実施し、TAを予定する学部生に実践的な危機管理教育を実施しました。
教材開発の面では、有機化学反応の立体的理解を促す補助教材にナレーションやテロップを加えて改良するとともに、化学実験の安全教育を目的とした短編YouTube教材も制作し、教育資源として整備しました(図3)。
これらの取り組みにより、ICTとVR・MRを融合した教育手法が着実に学生の学習意欲と国際的感覚を育成する効果を示し、修士課程学生のグローバル化に大きく寄与できたと考えます。

最後に、本プロジェクトは、理工学部学生センターの多大なる協力のもと、近畿大学教育改革・学生支援プロジェクト助成金によって実施されました。ここに感謝申し上げます。

参考HP: https://www.apch.kindai.ac.jp/laboratory/imai/
         https://www.emat.kindai.ac.jp/laboratory/nakai/

 

(物質系工学専攻 今井喜胤・中井英隆)

SDG’s WEEK in KINDAI 2024にて講演

2024年11月27日~29日に行われた社会連携推進センターのSDG’s WEEK in KINDAI2024にて河井克之教授が講演を行いました.講演タイトルは「防災・環境問題への地盤工学の取り組み」で,持続可能な社会実現のために社会環境工学科が果たしている役割について,また地盤工学の最新の研究成果などの説明がありました.社会環境工学科以外の学生の聴講もあり,特に防災意識の啓発につながったのではないかと考えます.

(社会環境工学科 河井克之)