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Review02
短期大学部 商経科
田窪直規 非常勤講師(司書課程)
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図書館つれづれ草
(著)坂井 暉
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この本と、どんな風に出会いましたか?
この本の著者と昔からの知り合いで、著者に序(まえがき)の執筆を頼まれたことがきっかけで読みました。
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この本の最大の魅力は?
主に図書館制度・経営論に関連する様々な話題が14数本に小説化されて書かれています。
この本の副題に「ライブラリアンシップ」とありますが、「ライブラリアンシップのある人」とは、司書としての知識、技術、態度が身についている人を指します。様々な角度から、ライブラリアンシップを理解するための小説が記されており、ライトノベルのように気軽に楽しく読めます。 -
特に心を揺さぶられたシーンは?
図書館は利用者の個人情報を守らねばならないので、警察に対しても毅然とした態度で個人情報の開示を断ったシーンです。利用者の個人情報の守秘義務が司書としては非常に重要です。守秘義務について、詳しくは第1話にも出てきます。
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一番好きな「台詞」や「一節」は?
“そもそも図書館には、国民の権利としての「知る権利」を守るために、多くの情報を蓄えて利用者に提供する義務がある。(P.71)”
しいて言うならば、この一節です。これは差別図書問題を扱った第5話に出てきます。
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この本を読む前と読んだ後で、
あなた自身の価値観や人生は
どのように変わりましたか?特に価値観や人生観が変わるという事はなありませんが、図書館に関わる様々な話題をライトノベル化して表現している点が新鮮でした。
図書館について勉強する学生が読めば、目から鱗が落ちるような思いのする小説が何本かあるはず。 -
どんな人におすすめですか?
司書課程の学生。特に図書館制度・経営論を勉強している学生です。ライブラリアンシップというものを理解するのに役立つし、そのことを通じてこの科目の理解を深めるのに役立つと考えます。
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この本への愛を語ってください。
なにしろ、楽しく読めてためになる点。楽しく勉強になる本は珍しいと思います。この本を読んだ学生はみんな興味深かったと言っています。
この本の出版社からは、ある地方議員の方が図書館のことを勉強するために購入したという話を聞ききました。
review02
図書館つれづれ草
(著)坂井 暉
2016年6月17日初版
樹村房
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