教育理念
”守り育てる建築”を目指して
建築学にこれから求められるのは、時代の変化に順応し、変革する新しい建築のあり方を学ぶことです。グローバル化が進み、世界中の素材を組み合わせて新しい建築物を作ることが可能となってきました。一方で、その土地の気候風土に立脚し、受け継がれる地域文化としての建築物を次世代につなげることもますます重要になってきています。
建築の工学的な側面だけを学べばよい時代は終わり、これからは建築を社会・経済・歴史・文化との関係の中で、従来より深く学んでいく必要があります。建築を工学的にどうつくるかだけではなく、どのような社会・経済状況の中でつくられるのか。その地域が必要とするものをどうつくっていくのか。その建築に携わる人々の共感を得ながら考えることが大切です。
時代の流れの中ですぐに打ち捨てられるのではなく、使われ続け、愛され続ける建築をどうつくっていくのか。あるいは一度つくられた建築を壊してしまうのではなく、どのようにして使い続けるのか。これらの建築の存在に基づく新しい社会のあり方を考えることが大切です。
21世紀の変化する現代社会におけるこれからの建築のあり方を理解し、これを具現化し、かつ適切に維持管理していくために。建築学部では、従来の建築工学技術と建築デザイン技術の習得に加え、住宅の建築ならびに、使われ続け愛され続ける建築のプロデュースとメンテナンス技術をより深く取り入れたカリキュラムとなっています。