学部長挨拶
私たちが生きる「社会」を見つめてワクワクしよう!
自分が生きている時空間 ― それについて、どれだけ語れますか?
自分がそこにいるからこそ、見えることもあれば、でも、だからこそ見えないこともあります。意識して行っていることもあれば、無意識のうちに動いていることもあります。なんとなく感じているけれど、はっきりと言葉で説明できていないこともあります。
総合社会学部では、私たち自身が存在している時空間である「社会」を探求します。
「社会」を構成する要素は多岐に渡ります。とりまく自然環境、引き継がれてきた文化、定められている制度、提示されている政策、運営されている組織、提供されるサービス、発信される情報、そこに生きる人々、やりとりされる言語などなど ― それらが互いに重なり、影響しあい、刻々と変化しているのが「社会」です。
そんな絡み合い変化し続ける「社会」を観察し、調査し、分析し、言語化していくことで、見えていなかった問題や課題、あるいは興味深い現象や面白い事実が浮き彫りになってきます。
「その解決策や活用方法を考えることは、どこかで誰かの幸せにつながる!」そんな想いで教員と学生が一緒になって、あれこれ模索しています。
具体的には、総合社会学部には3つの専攻があり、それぞれが異なった視点から「社会」に迫ります。
- 「社会・マスメディア系専攻」では、情報、メディア、報道、映像、ネット、家族、教育、ボランティア、民族などをキーワードに現代社会にアプローチします。
- 「心理系専攻」では、人々の感情、知覚、認知、欲求、行動、人間関係、進化などをキーワードに社会に生きる人にアプローチします。
- 「環境・まちづくり系専攻」では、自然、地理、地球、都市、農村、地域、住民、NPO、福祉、政策、経済などをキーワードに環境にアプローチします。
気になるキーワードがありますか。
「いくつも気になった」ということであれば、本学部に向いています。「総合」社会学部ですから!「総合」というのは、いろいろな面から考えてまとめる、ということです。3専攻の多角的な視点を楽しんでください。
さらに、お伝えしたいこと。
大学での時間は、専門的な学びにのみ費やされるものではありません。幅広い教養や実践的な語学力を身につけることが大事です。特に本学部では、英語をはじめ、中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語といった語学教育に力を入れています。教養や語学力を単なる机上のものにしておくのではなく、それらを携えてさまざまな場に出かけてください。そこで多様な人と出会い、考え方や習慣の違いを肌で感じ、その違いをどのように活かせるのかを考え、動き、振り返り、そして、また考え、動き、振り返る ― そんな営みの中で新しい自分、新しい関係、新しい社会を創造する力が養われていきます。
本学部で身につけた「社会」を見る目と行動力・発信力が、人々の、そしてご自身のウェルビーイング(幸福や健康)の向上に役立つこと、それが私たちの願いです。
- 堀田 美保
- MIHO HOTTA
- 教授/学部長