麻しん(はしか)
麻しんの症状
麻しんの感染経路は空気・飛沫感染で、感染者の咳やくしゃみなどを吸うことにより感染します。感染後は10~12日の潜伏期間を経過したのち、38.0℃前後の発熱や咳・鼻水など風邪と同様の症状で発症します。この時期をカタル期と呼びます。その後一旦熱はさがりますが再び高熱となり、それとほぼ同時に身体に発疹が出現します。発疹がでる前後には麻しん患者特有の症状であるコプリック斑(頬の内側の粘膜に出現する白い斑点)がみられます。発疹は4~5日続いたのち徐々に退色して色素沈着後に消失し、合併症がなければ発症後10日前後で回復します。麻しんの合併症として注意を要するものに肺炎と脳炎があります。
感染力は、カタル期~発疹出現期をピークにしだいに低下していきます。基本的に熱がさがってから3日間を過ぎれば外出可能となりますが、主治医の指示を仰いでください。
麻しんの臨床経過
近畿大学医学部附属病院 院内感染対策マニュアルより
麻しんの潜伏期間などの経過
近畿大学医学部附属病院 院内感染対策マニュアルより