キャリア

修了生のロールモデル

修了生(薬学研究科・薬科学専攻 2023年度修了)

Q.博士後期課程へ進学したきっかけをお聞かせください。

A.博士課程へ進学した理由は、修士課程で取り組んでいた研究をさらに深く追究したいと考えたからです。研究を進めるにつれて新たな疑問が次々と生まれ、「もっと知りたい」「その先には何があるのだろう」という思いが強くなりました。当時は明確なキャリアプランがあったわけではなく、研究そのものへの興味と知的好奇心が進学の原動力でした。振り返ると、心から探究したいと思える研究テーマに出会えたことが、博士課程へ進む大きな後押しになったと感じています。

Q.現在のお勤め先について、どのようなお仕事をされているか、お聞かせください。

A.現在はがん領域における新規治療薬の研究開発に携わっています。がん細胞や免疫細胞の機能を解析し、その知見をもとに新たな治療法の可能性を探ることが主な業務です。薬剤候補の有効性や作用メカニズムを評価しながら、多様な専門分野の研究者と協力して研究を進めています。異なる専門性を持つ研究者との議論を重ねる中で、新しい発想や研究の可能性が見えてくることも少なくありません。そうした発見が次の研究へとつながっていく過程に面白さを感じながら、患者さんにこれまでにない治療選択肢を届けることを目指して日々研究に取り組んでいます。

Q.博士後期課程で培った能力が、現在どのように活きているか、お聞かせください。

A.博士課程では、多様な研究者との出会いを通じて視野を広げることができました。学会発表や海外留学を通じて、自分とは異なる専門分野や価値観を持つ研究者と議論する機会に恵まれました。同じデータを見ても研究者ごとに着眼点や導かれる仮説が異なることに触れ、議論によって研究の見え方が大きく変わることに面白さを感じていました。そうした経験を重ねる中で、一つの解釈だけで結論を出すのではなく、複数の可能性を考えながら物事を捉える姿勢が身についたと感じています。現在の研究でも、より良い治療法につながる可能性を探るため、結果をさまざまな角度から考察しながら研究を進めることを大切にしています。博士課程で培った、多様な視点から物事を考える姿勢は、現在の研究活動を支える基盤となっています。

Q.今後のご自身の目標や、博士後期課程への進学を検討している方へのメッセージがあればお聞かせください。

A.私自身、博士課程では自分の興味や好奇心の赴くままに、のびのびと研究や挑戦に取り組むことができました。そうした挑戦を後押ししてくれる環境の中で、多様な研究者と出会い、新しい視点や価値観に触れたことで、自分の世界を大きく広げることができました。興味を持ったことには積極的に挑戦し、その積み重ねが現在の自分につながっていると感じています。今後も、自分の好奇心を原動力に挑戦を続け、多様な視点や価値観を積極的に取り入れながら、それらを結び付けることで新しい発見や治療の可能性を追究していきたいです。研究成果が患者さんのもとへ届くまでには長い年月を要しますが、一つひとつの発見を積み重ね、その研究の先にいる患者さんに価値を届けられる研究者でありたいと考えています。