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卒業生の紹介

平成24年度卒業生
認定遺伝カウンセラー 喜多 瑞穂さん

喜多瑞穂さんは、本学理工学部生命科学科を卒業後、遺伝カウンセラー養成課程に進学しました。当課程を卒業後、癌研究会・がん研有明病院にて認定遺伝カウンセラーとして家族性腫瘍に関わる遺伝カウンセリングを主に担当しています。メッセージを紹介します。

私は平成25年より認定遺伝カウンセラーとしてがんの遺伝医療に携わっています。がんの遺伝についてご心配な患者さんやそのご家族への正確な情報提供と心理的サポートを行う遺伝カウンセリングをはじめ、院内スタッフ向けの勉強会の開催や患者会の支援など、がんの遺伝について広く知っていただけるような周知活動にも取り組んでいます。がんの遺伝医療に携わるためには、医療全般のみならず分子生物学や遺伝学的検査に関する知識も必要不可欠であり、遺伝子検査実習などの近畿大学遺伝カウンセラー養成課程で培った経験は働く上での礎となっています。遺伝性のがん(遺伝性腫瘍)は早期に医療が介入することで生命予後の改善が期待できる分野であり、特化した予防法や治療法も診療現場で実施されはじめています。今後も常に最新の知見を学び、わかりやすい情報提供のもと、患者さんにとってより良い選択を一緒に考えていけるよう努めたいと思います。

平成30年度卒業生
認定遺伝カウンセラー 二川 摩周さん

二川摩周さんは、本学理工学部生命科学科を卒業後、遺伝カウンセラー養成課程に進学しました。当課程を卒業後、現在は認定遺伝カウンセラーとして遺伝性疾患の患者様やご家族の支援を行っています。メッセージを紹介します。

私は,本学遺伝カウンセラー養成課程を卒業後,2019年4月から岡山大学病院臨床遺伝子診療科に所属しています。大学病院という特性を活かし,遺伝性腫瘍・周産期・小児・神経筋疾患・先天性難聴など多領域にわたる遺伝カウンセリングに携わっています。中でも,2021年に整形外科と共同で開設した遺伝性骨・軟部腫瘍外来は全国初の取り組みであり,遺伝カウンセラーとしての活動内容を国際学会で報告する機会もいただきました。
2020年からは学部生を対象とした教養教育科目(ゲノム医療入門)や医学部生を対象としたロールプレイ実習にも関わっています。自身のキャリアアップのために,2021年には社会人大学院生として岡山大学大学院医療AI応用コースに入学しました。近畿大学理工学部生命科学科や,遺伝カウンセラー養成課程で学んだ知識とAIの技術を活かした研究(遺伝性腫瘍症候群におけるがん発症予測モデルの構築)は,日本メディカルAI学会で優秀一般演題に採択されました。また,遺伝カウンセラー養成課程や,岡山大学の学生講義で行ったロールプレイ実習から着想を得た「大規模言語モデルを用いた遺伝カウンセリングロールプレイの学習補助」に関する研究は2024年度日本遺伝カウンセリング学会で奨励賞をいただいています。
今後も,臨床・教育・学術を連動させた活動を続けていきたいと考えています。