教員紹介
- 幸田 直子
- 准教授
所属 |
国際学部 国際学科 グローバル専攻 |
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学位 | 博士(Ph.D.)(歴史学) |
専門 | アメリカ外交史 |
ジャンル | 各国事情/アメリカ |
コメント | アメリカの冷戦外交が、日本やその他の国々の社会に及ぼした影響、また、アメリカの国内の政治・社会的状況がどのようにアメリカの冷戦外交政策に反映したのかを研究しております。 |
リサーチマップ | https://researchmap.jp/nkoda |
自己紹介
滋賀県の福井県との県境のあたりで生まれ育ち、中学時代から自分の住む小さな社会の中で呆然と「なんか違う。おかしい。」と思う事がよくありました。高校生の時は、アメリカとオーストラリアで短期留学を経験しました。高校2年生の時に、「アメリカへ行く!」と言ったら、両親に「高校だけは卒業して!」と言われ断念しました。高校卒業後はとにかくこの小さな世界から出たくて、特に目的もなく、スーツケース1つでニューヨークへ飛び立ちました。ニューヨークに到着して間もなく米中枢同時テロが起き、目の前で米国経済の象徴といえるビルが崩れました。「テロ」が何かも分からない状態で、混乱するニューヨークの中で過ごし、感じた事が私の研究の原点だったのではないかと思います。そこから、大学と大学院でアメリカ史とアメリカ外交史を学び、アメリカで10年以上暮らしました。柔軟な感受性と吸収力を持つ10代で得た知識と経験、そして様々な国や地域の人々との出会いは外交史学をやっていく上でとても有益であったと思っています。
学生へのメッセージ
本を読み、講義を聴いて「なるほど。」で終えるのではなく、「それはなぜ?」という疑問を持ってください。得た知識、そして自分の「なんか違う。おかしい。」や「どうしてこうなったの?」と思った経験などから、自分から言いたい事を生み出してください。私自身、みなさんの意見や視点から新しい事を学べることを楽しみにしております。
主要科目
外交史入門
北アメリカの現代社会事情
北アメリカの文化と歴史
冷戦史(特論)
ゼミ紹介
ゼミ運営方法は、指導教員が課題の文献を簡略的に説明し、その後、学生が内容をまとめ、自分の考えを加えたプレゼンテーションを行う。それに対して、受講生全員でディスカッションを行います。テーマは、グローバル冷戦です。「冷戦」と聞くと、堅いイメージがあるかもしれませんが、冷戦史の文献には、様々なトピックのものがあります。例えば、Ruth Oldenziel, Karin Zachmann編の「Cold War Kitchen」という本は、キッチンに焦点を置いた冷戦の研究です。他にも、ジャズやファッションに焦点を当てた冷戦の研究などもあります。また、「外交」とは、国家間のやり取りだけではなく、人の交流や社会の研究でもあります。ゼミでは、文化、政治、国際関係、そして戦争・紛争など様々な視点から、アメリカ合衆国に限らず、世界史上での広い意味での「グローバル冷戦」について学び、現代の世界についてより理解を深めたいと思います。ゼミで受け入れるテーマは、「1945年後の世界」、「戦後日米関係」と「20世紀アメリカ史・外交史」に関するテーマの研究であれば、指導が可能です。
学歴/経歴
学歴
- 2009年9月 - 2015年5月
New York University Department of History, Ph.D. - 2007年4月 - 2009年9月
同志社大学大学院 博士課程前期 グローバルスタディーズ - 米国 Temple University Department of History, B.A.
経歴
-
2016年4月 - 現在
近畿大学 国際学部 -
2017年4月 - 2018年3月
関西学院大学 国際学部「日米交流史」担当 非常勤講師 -
2014年6月 - 2014年8月
New York University – Berlin Campus Dissertation Fellow -
2014年1月 - 2014年6月
City University of New York – Hunter College Department of History Adjunct Lecturer -
2008年9月 - 2009年6月
Stanford University Freeman Spogi Institute for International Studies Visiting Researcher -
近畿大学 総合社会学部 非常勤講師
研究活動情報
研究分野
- 人文・社会, ヨーロッパ史、アメリカ史
研究キーワード
戦後の市民運動, 冷戦史, アメリカ外交史
論文
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Challenging the empires from within: the transpacific anti-Vietnam War movement in Japan
幸田直子
The Sixties: A Journal of History, Politics and Culture ( Taylor & Francis) 10 (2) 182-164 2017年12月 [査読有り] [招待有り] -
Transnational Anticommunist Campaigns in Latin America’s Cold War
Journal of International Studies 1 143-152 2016年11月
書籍等出版物
- 越境するアメリカ物語 , 幸田 直子 , 大学教育出版 , 2022年4月
- The United States and the Japanese student movement, 1948-1973 : managing a free world , 幸田, 直子 , Lexington Books , 2020年
- The US Cold War and the Japanese Student Movement, 1947–1973 , 幸田直子 , Routledge , 2018年2月
講演・口頭発表等
- 「『ケネディ・ライシャワー路線』と日本の学生運動」 , 幸田直子 , 2023年6月4日 アメリカ学会年次大会 , 2023年6月4日
- Clashing Concepts of “National Security”: the Sunagawa Struggle and the Beginning of the anti-US-Japan Security Treaty Movement , 幸田直子 , Asia-Pacific Studies Seminar at Osaka University , 2016年9月23日
- Striking the Empires Within: Transpacific anti-Vietnam War Movement in Japan , Naoko Koda , AAS-IN-ASIA CONFERENCE 2016 ON “ASIA IN MOTION: “Horizons of Hope” , 2016年6月26日
MISC
- Marilyn B. Young and the Receiving End of U.S. Power , Naoko Koda , Diplomatic History , 46 , 5 , 1010 , 1012 , 2022年6月30日
- 〈Book Review〉Historiography of American Socialism , 2 , 85 , 90 , 2017年11月
- A review , 幸田直子 , Cambridge University Press, Journal of American Studies Reader
受賞
- 2006年5月, the National Political Science Honor Society, Pi Sigma Alpha, the National Political Science Honor Society Award
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 冷戦下のアメリカ文化政策と在日米軍基地 , 近畿大学
- 日本学術振興会, 平成29年度科学研究費学術研究助成基金助成金 基盤研究(C), 『「1960年代」の再検討:多様性と超域性の観点から 』
- 近畿大学, 奨 励 研 究 助 成 金,