教育実習感想文

中学校・英語 法学部 K.M さん

3週間という長いようで、とても短い実習が終わりました。私は今回の実習を通して本当にたくさんのことを学び、考えさせられ、成長できたと思います。

実習の1週間前に直前の打ち合わせがありました。そこでは、自分の担当の先生(私はクラスと科目の2人の先生に指導していただきました)と挨拶をさせて頂き、今の学校、また担当するクラスの現状などについて詳しくお話を聞きました。そこで教科書の進行度や、実際に授業実習する範囲も教えていただけました。そのとき私は、実習が本当にすぐそこまで迫っているというとても大きな希望を持ちましたが、それとは裏腹に、本当に大きな不安も抱いていました。

実習初日の朝、期待と不安に胸を膨らませ控え室である会議室で待っていると、用務員のおじさんが実習生のために暖かいお茶を入れてくださいました。その用務員のおじさんは、私たちが中学生のときも学校にいらっしゃったので、実習生の緊張はおじさんの暖かい笑顔とお茶のおかげで和らいだのを覚えています。その後も毎日朝にお茶を入れてくださり、私たちはすごくリラックスして実習生活を過ごすことができました。私はこれによって、「あぁ、私はもう生徒ではなく、先生として中学校に来ているんだなぁ。」と学生気分が抜けるのを実感ました。

お茶の後は、職員室での朝の打ち合わせに出ます。そこでは一日の流れや、生徒への連絡事項を確認します。そこでの連絡事項は、クラスの「朝の会」で生徒に伝えなくてはならない重要な連絡もたくさんあります。私は2日目から「朝の会」を担当したので、紙とペンを握り締め毎日聞き漏らしてはいけないと耳を澄ましました。

打ち合わせが終わり、クラスまでの道中は指導教員にいろいろとアドバイスを頂いたり、今日の生徒の状態を聞くとても貴重な一瞬でした。教室に到着すると、「朝の会」の前の読書から始まります、その後「朝の会」をするのですが、ここで大変だったことは、読書をしない生徒に読書をさせ、時間が過ぎても読書をしている生徒を前に向かせることでした。時間と時間のけじめが、なかなかつけられない生徒が多く、一つ一つの行動に全員を向かせることはとても難しいことでした。

実習1週目は先生方による講話がメインでした。講話の中で私が一番関心を持ったのは、特別支援学級という単元でした。話題はまず、私たち実習生が特別支援に対してどれだけの知識があるかというところから入りました。私はケアリング論や学校カウンセリングなどで少し学習していましたので、そのことを話しましたが、驚いたことに他大学ではあまりそういった学習はしないということでした。私はこのときに、近畿大学に通っていて良かったと思いました。その後も特別支援を要する生徒との関わりがあったのですが、授業で使った教材や、先生の話を思い出しながら、自分なりに対応できていたと思っています。

実習2週目には授業実習が始まりました。1週目の講和の合間に授業参観をさせて頂き、また指導要領も細かく見て頂いたので、授業の準備にそれほど追い詰められはしませんでした。しかし、より良い授業を生徒のためにしてあげたいと思い、工夫する間に睡眠時間はどんどんと削られました。

始めての授業は本当に緊張しましたが、生徒にとっては貴重な1時間であると自分に言い聞かせることにより、すぐに緊張は解け授業に集中することができました。その後回数を重ねるごとに、生徒の反応でどこが解かりにくいのか、退屈か、面白いかがわかるようになると、いろいろな試行錯誤をしようという活力の源になりました。また、授業開始から20分が経過すると集中力が途切れるために、いかに生徒を授業に夢中にさせるかという課題も出てきたりして、私は授業を考えるのがとても楽しかったです。

実習3週目に入り、研究授業のために私も精一杯実習に取り組みました。しかし、それくらいになると生徒も実習生に慣れてきて、授業に参加しない生徒も出てきました。そのときは実習も終わりかけでしたが、自分の力不足を痛感し、またうまくいかないことも多く出てきて、教師が向いていない、やっていく自信がない、そんな風に思うこともありました。そんな中、私を奮い立たせてくれる出来事がありました。それは最後の授業実習である「道徳」をしたときでした。

「道徳」で私は、〔時間の大切さ〕についてみんなに語り掛けました。流れとしては、教材を使って話を進め、最後に自分の体験談を話すという形でした。私の体験談としては、今力を入れて頑張っている「部活動」において、団体行動での時間の大切さ(時間厳守)、また学部の勉強・教職の勉強・部活動の練習の両立するための時間管理について話ました。そして私が話しているそのとき、私は目を輝かせて話を聞いている生徒と出会いました。それまでにはなかった、生徒の食いつくような視線に私も思わず熱くなり、心からみんなに語りかけていました。私が体験したこと、みんなにとってこれほどにも感動してもらえたことが本当に嬉しく、これからもいっぱいいろんな経験を積んで、生徒に話してあげたい、本当に教師になりたいと思う瞬間でした。

今回私は、たくさん学習し、苦闘し、感動し、そして成長することができました。3週間の教育実習では本当に貴重な経験をさせて頂きました。この気持ちを忘れずに、これからも日々を有意義に過ごして「生きたい」と思います。

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