化学療法学研究室
研究課題
細胞遊走因子ケモカインの腫瘍および感染症における病的役割の研究
新規発がん関連遺伝子の同定とその機能解析
新規経皮治療・予防システムの開発
研究室紹介
当研究室では、体内での血液細胞の動きと局在を制御する細胞遊走因子ケモカインに注目して研究を進めています。 これまでに世界に先駆けて複数の新規ケモカインおよびケモカイン受容体を同定し、 それらの腫瘍や感染症における病理的役割を明らかにしています。 ケモカイン系は様々な疾患の新しい創薬標的分子として注目されており、 私たちはこれらを標的とした新規治療薬の開発を最終目標としています。 その中でも私たちの発見した成人T 細胞白血病(ATL)におけるCCR4 異所性発現は、 CCR4 を標的とした抗体医薬品の開発へと発展しています。
皮膚は外界と接する面積が最も大きい器官であるために細菌やウイルスなどが感染する機会が多く、 皮膚局所に重篤な化膿を起こしたり、慢性的な炎症反応を誘発します。 また、年を重ねるごとに紫外線などの影響により皮膚がんを発生する確率が高くなっていきます。 私たちは、これらに対して従来の注射による薬物投与法とは異なり、 薬物を皮膚を介して投与する「経皮治療・予防システム」の開発を行っています。