臨床薬学部門・医療薬剤学分野

研究課題

薬剤の安定性、同等性に関する研究
高度医療(胎児不整脈)に関する研究
循環器疾患の救急救命処置に関する調査および研究
薬物療法に伴う医療施設業務に関する調査および研究
抗がん剤汚染防止教育システムの開発

研究室紹介

 臨床において、救命救急時、急性期、間欠期、寛解期、回復期などの病状変化ならびに疾患や生理的状態の違い応じた処置や薬物療法が選択されます。 しかし、薬剤の有効性や安全性を考慮する場合、診断と治療に関するガイドラインが時代とともに変遷しているように、 従来、正しいとされていた指標が訂正されたり、情報が不足していたりすることがあります。 さらに、生体の変化だけでなく、薬剤の相互作用、剤形、投与経路や添加剤などの物理化学的な性質が 薬剤の有効性や安全性にさまざまな影響を及ぼすこともあります。また、医療施設では、薬物療法に伴うさまざまな業務があり、 その効率化をはじめ、新たな医薬品の登場や患者のニーズの変遷に対応していく必要があります。

 医療薬剤学分野では、これらの医療の変遷に対応できる医療従事者の臨床能力育成に取り組み、 根拠に基づいた医療 (EBM: evidence-based medicine)の指標や薬剤の有効性、 安全性に関わる要因のリサーチ及び臨床応用ならびに医療施設の業務にも応用できるツールの開発研究を実施しています。

 また、医療現場で大きな問題となっている医療従事者の抗がん剤の被ばくによる健康被害の問題にも取り組んでいます。 企業と共同して簡便かつ廉価な抗がん剤注射薬混合調製器具の開発や、 簡便かつ高感度に液滴の飛散を検出できる抗がん剤混合製トレーニングキットの作製など、 抗がん剤汚染の防止法を研究しています。